コンピテンシーとは
近年、リスキリングによる配置転換やDX化を背景に、インサイドセールスに取り組む企業が増えてきています。
しかし、「思うように人材が育たない」「育てるためのノウハウがない」「スキルや経験はあるのに、インサイドセールスで成果がでない」といったお悩みはないでしょうか?
インサイドセールスで成果を出すには、ノウハウなども必要な一つの要素ですが、最も大事なことは”コンピテンシー”です。
今回は、コンピテンシーについて解説いたします。
目次[非表示]
- 1.コンピテンシーとは
- 2.インサイドセールスに必要なコンピテンシーとは
- 2.1.ミッション、職種従事意欲
- 2.2.主体性
- 2.3.目標達成意欲
- 2.4.可能思考
- 2.5.顧客思考
- 2.6.機敏性
- 2.7.論理的思考
- 2.8.連携思考
- 2.9.知的好奇心
- 2.10.セルフマネジメント
- 3.コンピテンシーの活用例
- 4.コンピテンシーを取り入れる目的
- 5.インサイドセールスへの理解度を深めるための研修プログラム
- 6.まとめ
コンピテンシーとは
コンピテンシーとは、その職務や役割において優秀な成果を発揮する人に共通する行動や思考の特徴のことです。
コンピテンシーは、業務知識やスキルよりも根底にある部分です。どんなに知識やスキルを学んだとしても、コンピテンシーが備わっていなければ力を発揮できないこともあります。
ビジネスにおいてコンピテンシーは、人事評価や採用、人材育成など様々な用途で活用されています。
インサイドセールスに必要なコンピテンシーとは
インサイドセールスにおいては、主に10個の項目に分類できます。
ミッション、職種従事意欲
そもそも職種や取り組みに従事していたいという根本的意欲です。
新たな活動や業務に前向きに臨む意欲や、以降の項目の素養やインサイドセールスの知識・技術を身に着け向上していきたいという意欲が備わっているかが大事です。
主体性
自主的かつ自己に矛先を向けたうえで活動に従事し、自身でコントロールできることに集中し業務を遂行する力です。
目標達成意欲
セールス関連職における目標とはどのようなものかを理解し、その達成プロセスや達成すること自体を楽しめる力です。具体的には、達成が確実なものを目標とするのではなく、設定された高い目標を達成することを前提に実現方法を考えて実行するという基本的な考え方です。
可能思考
達成すべき目標や実現すべき状態について、できない理由ではなくどうすれば達成・実現できるかを考え行動に移そうとする力です。
顧客思考
顧客に関心を持ち、事業、業務、現状、課題などについて理解を深めようとする力や、お役に立ちたいと考え、コミュニケーションや行動に反映しようとする力です。
機敏性
最低限の情報を理解したらまずは実行に移し、実行した結果をもって次の改善に活かすというサイクルを早く回そうとする力、とりあえずまずはやってみる力です。
論理的思考
主観的印象や思い込みに依存せず、客観的な結果や事実、データ等の把握やそのドリルダウンを図ろうとし、その内容を基に改善を図ろうとする力です。
連携思考
実行結果や顧客とのコミュニケーション結果等を適切に他の人に伝えようとする力です。
また、関連部門や関連職との相互理解や相互連携を通じ、全体パフォーマンスの最大化や相乗効果を発揮しようとする力や、SFA(商談管理システム)やCRM(顧客管理システム)へのデータの正確かつ迅速な入力を通じ情報連携を適切に図ろうとする力です。
知的好奇心
顧客、自社、商材、営業・関連部門等、多様な物事に関心を示し、その理解の幅や深さを広げていこうとする力です。
セルフマネジメント
自身の時間管理、タスク管理を通じてセールスタイム等のコアタイム創出を自ら行おうとする力、セールスタイム内の業務効率を高めようとする力です。
コンピテンシーの活用例
コンピテンシーの活用例をご紹介します。
主な活用としては、360°評価の社員同士の評価です。
3か月~半年ごとを目安に、上司、同僚、部下など関わりのある社員同士で360°評価を実施します。
定期的に目標設定や振り返りの中で、様々な視点からマインドに関しての自己・他者評価を行います。
それにより意識改善を促し、スタンスの醸成を図っていきます。
また、その際のコンピテンシー評価は振り返りのみに使用し、給与や査定への反映はしないようにする配慮も必要です。
コンピテンシーを取り入れる目的
インサイドセールスにおけるコンピテンシーは、業務を遂行する上で身に着けておくべき内容を、指標として可視化・言語化を目的とするのが良いでしょう。
また、5段階の評価指標として最低限の基準となる内容を3に、伸びしろとして求める内容を4~5に設定することが望ましいです。
なぜならそのような基準が無い場合、ハイパフォーマーの行動指標が基準の3になってしまいやすく、そうすると他の従事者を減点式で1~2の評価を付けてしまいやすくなります。
そうすると組織の醸成よりも先に、従事者のモチベーション低下につながってしまう恐れもあります。
そのため、コンピテンシーは基準値の評価をしっかりと設定することが必要です。
コンピテンシーは、組織として成果を最大化するために行うものです。
まずは従事者全員が最低基準値の3を満たせるように取り組むことが大切です。そして更に成果を出すための+αとして4~5を目指す、長所を伸ばす、短所を補うといった運用をするのが理想的です。
インサイドセールスへの理解度を深めるための研修プログラム
コンピテンシーについて説明をしてきましたが、それぞれの理解度を深めて行動していくためには、インサイドセールスという業務への理解とノウハウが必要不可欠です。
リスキリングによる配置転換や新卒社員などのインサイドセールス未経験の場合、何を指標としていいのか、どんなマインドを持てばいいのかがわからない方が多いはずです。
弊社エムエム総研では、インサイドセールス未経験の方に特化した研修サービス「デジタルセールス・アカデミー for Biz」を提供しています。
個社別カスタマイズ型の実践的研修・トレーニング支援サービスですので、貴社の人材状況と課題に応じたカリキュラムを作成いたします。
また、座学研修だけでなく、実践トレーニングやスキルパフォーマンス診断まで行いますので、学びを実践につなげる実行力を高めることができます。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
コンピテンシーは業務を進める上で大切な項目であるとご理解いただけたかと思います。
コンピテンシーは正しく運用できてはじめて効果を発揮します。
コンピテンシーは評価を付けることが目的ではなく、評価をした上で組織としてどのように成果の最大化を図っていくかのプロセスが大切です。
ぜひ参考にしてみてください