社名非公開
社名A社
業種大手メーカー
従業員数1000名以上
※本事例は実際の導入企業様の声をもとに作成したモデルケースです。
A社は、全国の法人顧客に製品・サービスを提供する大手メーカーです。単品の製品販売にとどまらず、顧客の課題に応じて複数プロダクトを組み合わせた複合提案型のソリューション営業を展開しており、提案の幅広さと複雑さが特徴です。
すでにインサイドセールスの外注・委託体制を持ちながら、事業の成長フェーズに合わせてBPO支援の役割定義ごと見直したーその経緯を、取り組みを手動したB氏に聞きました。
インサイドセールスへの取り組みを主導したB氏は、組織立ち上げの背景をこう語ります。
A社は、全国の法人顧客に製品・サービスを提供する大手メーカーです。単品の製品販売にとどまらず、顧客の課題に応じて複数プロダクトを組み合わせた複合提案型のソリューション営業を展開しており、提案の幅広さと複雑さが特徴です。
インサイドセールスへの取り組みを主導したB氏は、組織立ち上げの背景をこう語ります。
「顧客が求める提案の複雑さが増す中で、フィールドセールスだけで対応し続けることには限界がありました。
インサイドセールスを単なる営業の後方支援ではなく、顧客との接点の質を上げ、営業生産性を高める『起点』として機能させたいという考えがあり、外部BPOの活用を選択しました。」(B氏)
内製組織の構築と並行して外部BPOを活用する体制を整え、4年間にわたって取り組みを続けてきました。
壁①IS組織の「次のステージ」に、支援が追いついていなかった
取り組みを始めて4年が経過し、架電件数やトスアップ数の定量管理は機能していました。しかし、組織の成熟とともに、A社が支援に求めるものが変化していきました。 実務設計を担当するC氏は、当時の課題感を次のように振り返ります。
「架電の数を動かすフェーズは機能していました。ただ、私たちが次に求めたのは成果の質でした。架電結果が次の打ち手に変換されているか、顧客との会話から訴求の有効・無効を読み取れているか、インサイドセールスの知見がマーケや営業戦略にフィードバックされているか——そこまで踏み込める支援が必要だと感じ始めていました」(C氏)
壁② ソリューションの複雑さを、外注先が本当に理解できていなかった
A社が扱うのは複合提案型のソリューションです。顧客のビジネス課題を文脈ごと理解した上で初めて「響く会話」ができる領域であり、架電スクリプトを渡せば動ける類のものではありません。
「外注先がソリューションの複雑さを本当に理解して架電できているか、正直なところ不安がありました。的外れな会話が続けば、成果が出ないだけでなく、顧客にとって悪い印象を残してしまいます」(B氏)
壁③ 体制を拡大しようにも、どの手段も一長一短だった
インサイドセールス組織のさらなる拡大が社内方針として示される中、A社はどの体制拡大手段も課題を抱えていることに気づいていました。(以下の表)
手段 | 難点 |
|---|---|
社内の配置転換 | 各部署の事情があり、容易に動かせない |
中途採用 | IS経験者の見極めが難しく、ミスマッチのリスクがある |
新卒採用 | 戦力化までの時間・コストがかかる |
既存BPOの増員 | 実行リソースは増えるが、「質の変化」にはつながりにくい |
「どれも一長一短で、『これで確実にいける』と言い切れる選択肢がありませんでした。そこで、そもそもBPO支援に求める役割の定義を見直すべきではないかという議論になっていきました」(C氏)
3つの壁ー組織の成熟とともに生まれた課題
エムエム総研との接点が生まれたとき、B氏が最初に感じたのは「この会社は、うちのビジネスをわかって話してくれる」という感覚だったといいます。
「多くのベンダーさんは、提案の段階で汎用的なフレームを持ち込んでこられます。でもエムエム総研さんは、最初の対話から私たちの課題の文脈を起点に議論してくださいました。複合提案の難しさや、インサイドセールスに何を期待したいかという話が、自然に会話の中心にありました。売り込まれた感覚はなく、理解してもらえたという感覚が先にありました」(B氏) この「理解してもらえた」という感覚が、BPOの打診へとつながりました。
原因① 顧客理解のないインサイドセールスは、顧客体験を損なう ソリューションの文脈を理解しないまま架電すると、顧客にとっては「的外れな電話」になります。断られるだけでなく、ブランドへの悪印象が残るリスクもあります。複合提案型の営業を展開するA社にとって、この影響は特に大きいものでした。
原因② 顧客理解がないと、インサイトが生まれない 「商談になった/ならなかった」を記録するだけでは、成果は上がりません。「なぜ刺さったか/なぜ刺さらなかったか」まで解釈できて初めて、改善につながります。その解釈力は、A社のビジネスと顧客課題への深い理解に依存していました。
原因③ 「実行代行」止まりでは、組織の成長に追いつかない インサイドセールス組織が成熟するほど、外注・委託先に求めるものも高度化します。架電してトスアップするだけでなく、活動の知見を組織に還元し、次の打ち手を一緒に考えるパートナーが必要でした。
3つの根本課題ー振り返って分かったこと
A社にはすでに稼働中のBPOベンダーがいました。エムエム総研が提案したのは、単純なリソース追加でも、ベンダーの入れ替えでもありませんでした。インサイドセールス外注・委託に求める役割の定義を更新することでした。
役割の定義 | 既存ベンダー | エムエム総研 |
|---|---|---|
位置づけ | コール実行型BPO | 改善提案型BPO |
架電・トスアップ | 〇 | 〇 |
定量レポート | 〇 | 〇 |
VOC(顧客の生の声まとめ) | × | 〇 |
訴求軸の有効・無効の分析 | × | 〇 |
改善示唆・次の打ち手への変換 | × | 〇 |
先回りの提案・伴走 | × | 〇 |
「同じ『インサイドセールスの外注・委託』という言葉でも、コールを実行する会社と、成果を一緒に設計する会社はまったく別物だと気づきました。役割の定義を変えることで、体制全体が変わっていきました」(C氏)
レイヤー | 内容 |
|---|---|
コール設計 | A社のソリューション・顧客構造を理解した訴求軸・スクリプト設計 |
実行 | 顧客理解を前提にしたインサイドセールス稼働 |
レポーティング | 定量KPI+VOC(定性インサイト)をセット提供 |
改善示唆 | 「刺さった訴求/刺さらなかった訴求」の分析と次の打ち手への変換 |
知見還元 | ナーチャリング・リサイクル施策に活かせるヒアリング情報の提供 |
定量:初月からパフォーマンス目標を127%で達成
BPO開始初月(2月)、課題感ヒアリングの目標15件に対して19件を獲得し、達成率127%を記録しました。目標をクリアしただけでなく、社内インサイドセールスチームの中でもトップクラスの活動量を維持し続けています。
定性:「次のことまで考えてくれる支援」
稼働後、C氏からはエムエム総研のエージェントの動き方に対して、具体的なフィードバックをいただいています。
「コミュニケーションのスムーズさ・安定性・深掘りの質が高く、録音を社内で確認しても、納得感のある対話ができています。活動量もトップクラスで、社内のインサイドセールスメンバーにとっても刺激になっています」(C氏)
具体的な変化として、以下の点が挙げられています。
「『成果が出ない』と感じていたとき、私たちはベンダーを変えることを考えていました。でも本当に必要だったのは、BPOに求める役割の定義を更新することでした。組織のフェーズが変われば、支援に求めるものも変わる。その当たり前のことに、改めて気づかされました」(B氏)
A社では今後、エムエム総研との連携をさらに深め、VOCを活用したナーチャリング施策や、活動データのマーケティング戦略への還元を本格化させていく方針です。