インサイドセールスの役割
―組織改革としてどのような取り組みをされているのですか
最近では、顧客リストの一元管理を推し進めました。
弊社の顧客リストですが、過去に営業が13年間蓄積したデータが何十万件とあるのですが、企業情報の重複など、管理方法がお世辞にも良いとは言えなかったのです。
そこでデータを統一しようとすると、何十万件という顧客名簿が数万件に集約されます。
そのデータを捨てる影響を考えると必要ないことは分かっていましたが、その中に優良な情報が混じっているかもしれないという事を考えると決断が重かったですね。
―インサイドセールス立ち上げ期はどのような人員構成だったのでしょうか
スタートアップの検証期間は最低限のメンバーで運用する方針だったので、まずはデザイナー、インサイドセールス、ディレクターを配属しました。
インサイドセールスができる人間だけでは部署の舵取りができないので、エースであるディレクターを投入することでディレクション回りの強化を図ったのです。
最近になってマーケティング活動の成果が出てきたので、インサイドセールスの人材確保やプロモーションに経費をかけられるようになってきました。
現在はまさに検証後期の段階で今後どれぐらい成果が見込めるのか目に見えてわかるようになってきましたね。
―現在インサイドセールスは様々な企業で導入されていますが、営業課とマーケティング課のどちらに配置すべきか議論されるところで、実際は企業によって異なるようです。インサイドセールスをマーケティング課内に置くことには何か理由があるのでしょうか?
これは企業の定義にもよると思うのですが、私は誰が何を担当するのか役割分担をはっきり分けたいと考えています。
なので、営業は従来の手法で案件を生成することとクロージングの部分を担っていて、営業に案件を渡すインサイドで最後にクロージングをして育てる部分がインサイドセールスという位置付けにしているので最初と最後が三角形のようなイメージですね。
三角形の一辺はテレマーケティングを経由して案件を作る部隊。
もう一つの角はテレマーケティング以外で案件を作る部隊。
そして、最後が成約を取る部隊です。
それらを合併して営業課内にインサイドセールスを組み込んでもいいと思うのですが、それぞれのマネージャーがどこまでの数値を追うかだと思っているので、あえて分けることで販路を複数作る方が管理しやすいと思います。