デジタルセールス組織構築事例

InsideSales Story

インサイドセールスがNTTPCに欠かせない組織になるまで

InsideSales Story

インサイドセールスがNTTPCに欠かせない組織になるまで

社名 株式会社NTTPCコミュニケーションズ

業種 情報通信業


従業員数 596名

社名 株式会社NTTPCコミュニケーションズ

業種 情報通信業

従業員数 596名

インサイドセールスの立ち上げ・定着化に苦戦する企業が多い中、株式会社NTTPCコミュニケーションズ(以下、NTTPC)では、インサイドセールスが新規顧客を獲得するうえで重要な役割を果たし、企業の業績向上に貢献しています。今やNTTPCに欠かせない組織となったインサイドセールチームはどのようにして生まれたのか。立ち上げ期からインサイドセールチームに携わってきた佐々木美帆氏と上司である大谷茂夫氏にお話を伺いました。
※本記事の内容、ご担当者の配属部署名は取材当時のものです。

インサイドセールスチームの立ち上げ

NTT PCがインサイドセールスを導入したのは、2015年のこと。同社ではこの年からインバウンドマーケティングを強化する重点方針を掲げ、新規顧客の獲得を目的としたコーポレートサイトの全面リニューアルを実施。加えて、サイトからの新規リードに対し、一時対応を行うインサイドセールスチームを立ち上げました。

インサイドセールスの担当者として、立ち上げ期から社内調整や仕組みづくりなどインサイドセールスの活動を牽引してきた佐々木美帆氏は、当時の状況を次のように振り返ります。

「当時は、営業本部の中に既存顧客へのアウトバウンドコール(アップセル・クロスセル)を行うチームがあり、派遣社員3名がメンバーとして活動していました。私も担当者としてメンバーの業務を管理していましたが、あまり成果につながっておらず、また、インバウンドマーケティングを強化する方針が決まったこともあり、インバウンドに特化したインサイドセールスチームを立ち上げることになりました」(佐々木氏)
経営企画部 マーケティング&ストラテジー室
セントラルマーケティング担当 佐々木 美帆 氏

インサイドセールスの定着化に向けて

インサイドセールスの定着化に向けて特に苦労したのが、エスカレーション先やエスカレーション基準に関する社内調整だったといいます。「インサイドセールス側でどこまでやれば受け取ってもらえるのか。部門や人によっても違うので1つずつ潰していく必要があった」と佐々木氏は話します。

「問い合わせが来るたびに営業担当者のところに行って、『こういう問い合わせがあって、こういう一時対応をしたんですが、受け取ってもらえますか』と交渉したり、『もっとヒアリングしたほうがいい項目があれば教えてください』とアドバイスを求めたりしました。最初は『忙しいのにまた来たのか』みたいな反応でしたが、受注につながるケースも徐々に増え、少しずつ認めてもらえるようになりました」(佐々木氏)

また、ウェブチームとも連携を図り、新規のお客様がスムーズに問い合わせができるようにサイト内の導線を最適化したほか、問い合わせフォームについても商材ごとに取得項目を設計。また、項目数が多いと入力してもらえずに離脱してしまうため、インサイドセールスがヒアリングを行う上で必要となる最低限の項目に絞り込んでいったといいます。

「受注額」という共通の目標に向かって

数値目標として「リード創出数」や「有効商談数」を設定する企業が多い中、同社では、最終的にどれだけ売上に貢献したかを示す「受注貢献額」を目標としている点が特徴的です。

「以前から年次の活動報告書の中で、結果として『これだけの受注貢献額があった』と報告していましたが、2017年頃、外部に委託するタイミングで明確に目標として『受注貢献額』を掲げました。当時は営業本部の中に私たちの組織があり、営業が出した利益の中から予算をもらって活動していたので、売上への貢献を示す『受注貢献額』を目標として設定したのだと思います」(佐々木氏)

長年営業担当として活動し、現在は佐々木氏が所属するグループの担当課長を務める大谷茂夫氏は、「この数値目標が営業との関係づくりに寄与したのではないか」と話します。

「営業側からすると、『リード』と言われるよりも、『受注』と言ってくれたほうが納得感があります。営業も『受注』を目指しているわけですから、同じ目線で同じ目標に向かって進んでいると感じられます。『受注貢献額』を目標に掲げたこともインサイドセールスの取り組みを進めるうえで大きなポイントだったと思います」(大谷氏)
経営企画部 マーケティング&ストラテジー室
セントラルマーケティング担当 担当課長
大谷 茂夫 氏

内製から外部委託への転換

同社では2017年、それまで内製で行ってきたインサイドセールス業務を、外部ベンダーに委託することを決断します。

「一時はメンバーが1人だけの状態になるなど、派遣社員のメンバーが定着しなかったことが一番の理由です」と佐々木氏。佐々木氏自身もインサイドセールス以外のミッションを持ち始め、内製で行うことに限界を感じていました。

また、試行錯誤で作り上げてきたインサイドセールスの仕組みや活動について、改めて外部ベンダーからアドバイスをもらい、専門的なナレッジを吸収したい考えもあったといいます。

そして2018年、自社の要求に応えられる外部ベンダーとして、エムエム総研のBPOサービスの採用を決めました。

メンバーとともに活動を軌道に

エムエム総研のBPOサービスを導入してから6年が経った現在、インサイドセールスのメンバーは、同社の一員として着実に成果を挙げています。「受注貢献額やSQL率など目標達成の意識が高く、自分の役割を理解して取り組んでいる」「営業担当者との距離感が近く、組織にフィットしている」と佐々木氏は評価します。

また最近は、主力プロダクトに関する知識やヒアリング力を身につけるために、月に数回、営業からプロダクトの最新情報や受注につながるポイントについて、インサイドセールスメンバーに共有し、学んでもらう機会を設けているといいます。

「弊社のサービスは、手順書ベースでお客様対応できるものは少なく、サービスに対する深い理解と対応経験は必要になってきます。御社はその必要性を理解してくださった結果、質の良い案件を生み出せています。長期にわたり、同じメンバーがついていてくださっていることもフィットできている要因と感じています」(大谷氏)

全社目線でのマーケティング機能へ

2020年以降インバウンドセールスは、デジタルマーケティングの中核として位置付けられていきます。2023年からは営業部門の一機能として活動してきたインサイドセールスチームは、全社のマーケティング機能を担う経営企画部 マーケティング&ストラテジー室の中に置かれることになりました。これにより、従来の役割に加え、全社目線での活動も期待されます。

「これまで営業部門で行ってきたリードを獲得しフィールドセールスに優良な案件を渡していくデジタルマーケティングの営み自体は継続します。その営みにおいて、インサイドセールスは、引き続き重要なミッションとして位置付けています。加えて、全社目線でのマーケティング活動も必要となってきており、今後は、会社全体の事業課題に対する活動も増えていくでしょう」と大谷氏。さらに、「インサイドセールスで保持している情報は、事業課題を解決するためのヒントや示唆を与えてくれるため、さまざまな部門と連携し、有益な情報を社内に提示していく役割も求められます」とインサイドセールスチームが果たす新たな役割について語ってくれました。

お客様プロフィール

社名 株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズ
所在地 東京都港区西新橋二丁目14番1号
設立

1985年9月4日

資本金 40億円
業種  情報通信業
従業員数 約600名
事業内容 ネットワーク事業、データセンター事業、AI関連事業、その他事業(通信機器等の製品販売および製品保守、ワンビリングサービスやSIの提供)
URL https://www.nttpc.co.jp/
※ 記載されている内容は2024年6月末現在のものです。
CONTACT

お問い合わせ

営業DXやデジタルセールス導入にご興味を​お持ちの方はお気軽にご相談ください
自社の課題、取組みについて​
まずは直接相談したい​
サービス概要や事例などの
資料が欲しい​
フォームで質問、相談したい

TOPへ戻る